水底飛行場

試行中……

2023年9月13日 1128文字 『水底記録1』

 今より、昔の方がお喋りだった。昔というのは、幼い頃、子どもの頃のことで、お喋りだったというのは、人の輪に積極的に入ろうとしたり、話しかけることにためらいがなかったり、ということだ。そのためらいのなさは、周囲の状況が把握できないとか、相手の心情がわからないとか、そういうところからきている無神経な動きで、あの頃はよかったとすることは決してできない。

 自分が話していると場がしんとなる、それまでの流れが切断される、というようなことが何度もあり、その繰り返しの中で自分はあまり話さない方がいい、他者と関わりを持とうとしない方がいい、と思い始めた。それから専門的な知識のある人と話したり本を読んだりすることでようやく、状況を即座に掴めない、他者への共感に欠けるという自分の特徴に気付いた。

 今、ここである。この先。この先に行きたい。自分の特徴を知って、どうしたい?特徴はたぶん直るものではないので、この特徴がありつつ、それでも他者と話をするための、やりとりをするための技術とか心構えとか感覚を手に入れたい。だから、サクちゃんの雑談に申し込んでみたり、尹雄大氏の本を読んだりワークショップに申し込んでみたりしているのだった。それが自分への対応として正しいのかわからない。単純に彼女ら彼らの活動に興味があるからというのが最初だったはずだ。

 最初に受けてみたカウンセリングにて、アサーティブコミュニケーションというものがあると教えてもらった。本とかあるのだろうか。習えるところがあるのだろうか。……本ありますね。アサーショントレーニング、アサーティブコミュニケーション、昭和大学厚生労働省に委託されて作ったワークブックありますね。調べてみるものだ。

 ここにたどり着くまでの距離、時間。以上のように書き起こして整理されるまで、流れが整理されて、それ以降にまなざしが向かうまで。なんか、まあまあ時間かかったな。そういうもんか?自分の中でそれがまとまるまで、舞い上がった泥が沈殿して落ち着くまで、一定の時間が必要なのだろうとは思う。にしても、もうちょっと早くにできなかったかなあ、というぼやきが思い浮かぶ。まあ、仕方ない、今、水が澄んだのは今なので。

 ほかの色々なことをやりながら、日を暮らしながら、好きなことやったり興味あることに取り組んだりするので、まあ、そりゃ時間はかかりますよね。時間がかかる、こつこつやる、というのに、慣れていないのね。目標を立てるとか、目標に向かって取り組むとか、自分からやった経験がほとんどないんだろうから。慣れてないのは仕方ない。これからやって、これから慣れていこう。

 それにしても、遠出が間近に迫ってきたらいろいろなことに動きが出るのなんなのだろうか。