水底飛行場

試行中……

2023年10月2日 1144文字『秋冬服』

 ついに、暖かい布団から出て行くのが難しい季節になってしまいました。今朝の布団はそれだったので、起きるつもりの時刻から30分以上うとうとしていた。気持ちよかった。10月はさすがに秋の様相である。9月もずっと暑かったから、どうなるか少しだけ心配なところもあった。でも、公転はちゃんと地球表面の状態に影響を与えている、いま、太陽と地球の位置関係は、この土地に秋をもたらしている。

 秋、好きだ。涼しくて風が気持ちよくて夕暮れがさみしくて楽しい。季節の変わり目なので、体調が寒さに対応しようとうごめき始める。そのことに気をつけていれば大丈夫、春よりは体も楽で過ごしやすい。

 暑い寒いの変わり目は着るもののことを考える。これから長袖を着ていくのだろうけど、あたらしいのは買い足すのか、買うならどんなのがいいか、靴下は足りているか、ネックウォーマーは買い替えよう……。わさわさと冬支度が始まる。別に寒地に遠出する予定はないが、ある程度見通しを立てておかないと、私は忘れるし、必要なのにいつまでたっても買わないということをやりがちである。先に組み込んでおく。

 こういうのはもうちょっと先にやっておくべきことなのかもしれない。本来は、秋だなあ、と思ってからでは遅い。秋が近いなあ、くらいで動き始めるのがちょうどいいのか。服の売り場ではまだまだ暑くて半袖しか考えられない時期から秋物を置いていて、あの速度にはついていけない。夏の日差しに秋の風が吹き始めた頃、先週くらいから準備し始められたらいいのかもしれない。今の自分にはまだできない。秋だなあとは思っていたけど、季節の変わり目ということと次の季節何着るかということがあんまり結びついてないっぽい。

 とはいえ、いまのところ、着るものにおおきな変動はない。そもそもファッションに大きな興味がない。興味がないから、普段は見ない服の店のサイトを、季節の変わり目になってからやっと眺めはじめる。服好きの人がすぐたどり着く地点に、数年かけてたどり着いて感心している、そんなお気軽な感覚である。ただ、こだわりはあって、さわり心地が好ましくて動きやすいことがとても大事だ。さっと走り出せない服や靴が苦手で、なんだか固くてごわごわした服も苦手だ。私はリクルートスーツを着るのが苦手だが、その理由がここにある気がする。色はカラフルなものは選ばないというか選べないというか、やたら白黒紺が多い、たまにベージュが登場する。小さいカバンや靴下なら色を受け入れられる、マスタードみたいな黄色とか、緑とか、紫とか。農作物みたいな色ばかりだね。

 モノクロと植物カラーの柔らかい動きやすい服で生きている。この方針に不満はないし、たぶん今年の秋冬もそんな感じだし、今後もこの向きのままやっていくと思われる。